4月1日(日) 春に集う女声合唱団 in 紀尾井ホール
お世話になっている音楽工房くら企画の女声合唱編。(昨年夏は混声の皆さんとザルツブルグもご一緒しました!)
今回のプログラムは前半に鈴木輝昭編曲「日本浪漫歌抄」、三善晃作曲「木とともに人とともに」
それから友情出演の男声アンサンブルEscargot’sによるフォーレの「Ave verum」と「Ave Maria」ときて。
休憩後、ペルゴレージ作曲「Stabat mater」でした。
私はこのStabat materにソプラノソロとして参加させていただきました。アルトソロは牧野真由美さん。彼女のソロはとてもステキです。
声もホールに心地よく響き、歌がうまい。デュエットしていると幸せを感じます。うふ。またやりたいです。
久しぶりに歌う機会を得て、とても嬉しいステージです。弦楽アンサンブルとオルガンによる伴奏も美しく、
女声合唱の響きがとてもステキでした。
実はリハーサル初日から鼻がズルズルで花粉症のせいかと思ったら風邪だったらしく、熱は出なかったものの
3日間ただただ寝ました。すべての用事をキャンセルしてしまいました。どうもすみません。
おかげで本番にはなんとか間に合ったかな。自分では相当鼻声に感じましたけどね。(^_^;)
もちろん絶好調とはいかないけれど、調子が悪い時はいつもより丁寧に歌うので意外に好い結果が出たりもします。
この日はどうだったでしょう。まぁ、気心の知れた合唱やオケの皆さんとご一緒して楽しくないわけはありませんね。
お客様もいっぱいでありがたかったです。前日は春の大嵐でしたから、よいお天気にも恵まれてほっとしました。
四谷から紀尾井ホールへの小道には桜がいっぱいですが、この日は開花宣言があったばかりでまだ寒そうな木々でした。
今週の週末には見ごろでしょうか。
混声もいいけれど、たまに女声合唱を聴くとなんだか清清しい思いがしました。今は本当に女性の力が求められる、というか
母の愛というか、包容力というのか、はたまた母の肝っ玉というのか芯の強さが世の中に光を与えてくれるような気がしています。
色々な事があって、色々なこと思うけれど、日々生かされていることに感謝しつつ、音楽を生業として生きていられることに感謝しつつ、
関わりあう皆さんとの時間をいつくしんで、大切にしながら歌いたいと心から思います。今回も心がぽっと温かくなるようなそんな時間をありがとうございました。
4月5日(木) 国立音楽大学 基礎ゼミレクチャーコンサート in 講堂大ホール
オーケストラ・コンサート「芸術は爆発だ!」
毎年新入生のためにガイダンスを含めた基礎ゼミという期間が入学してすぐにあります。
その中で教員たちや卒業生、また上級生の皆さんの演奏によって新しく大学生活を送る新入生 にまず感動してもらおう!という企画のコンサートですね。^m^
(ちょっと演奏する教員としてはハードルがあがってしまいますが・・・)
昨日は「芸術は爆発だ!」という岡本太郎さんの名言をテーマにして
チャイコフスキー 荘厳序曲「1812年」で勝利の爆発 、(派手なオープニングでよかったね。(^^))
ラフマニノフのピアノコンチェルト2番(c-moll)第1楽章 による才能の爆発、 ピアノ:佐野隆哉 (大好きな曲。ちゃんと客席で聴きたかった。)
ロッシーニ 歌劇「セビリヤの理髪師」第1幕より抜粋にて 恋の爆発、という具合のサブタイトルのついたコンサートでした。
っで、私はロジーナを歌わせていただいた訳ですが。(^O^) なんせ爆発しなくちゃならないとか、新入生を感動させなくちゃとか、
余計なことを考えたらちょっと力はいりましたが、でもとっても楽しかった。まだちょっと鼻声な感じは抜けませんでしたが・・・
なんせキャストがね、楽しい訳ですよ。
アルマヴィーヴァ伯爵:井ノ上了史、フィガロ:須藤慎吾、バルトロ:久保田真澄、バジリオ:若林勉、ベルタ:与田朝子(敬称略ですいません)
っというメンバー。事前に一度ピアノ稽古があって前日にオケ合わせがあっただけで動き付きでの演奏ですよ。経験者じゃなきゃ無理でしょ?
全員本番の集中力には私が感動しました。もちろんオケも。皆が新入生を盛り上げようと心を一つにしている感じっていうのかな。音楽に向かう姿勢がステキなんですよね。
時間的にはとても制約のある中でベストパフォーマンスを目指す意思です。
こちらの国立フィルハーモニカー、栗田博文指揮で要所要所に色々なオケで見たことある教員の方々がいらっしゃいまして、卒業生や在校生が混じって演奏するわけです。
これは素晴らしい企画です。
プロの演奏家とともにステージに乗る経験はどれほど大きなことでしょう。
歌科の学生さんたちも(セビリヤは男声合唱だけですが)一生懸命に練習していましたね。
彼らもそうだけど、新入生は何を思ったでしょうかね?
これから始まる音大の学生生活、楽しいものになる予感を感じてもらえたでしょうか?
何か前向きな意欲を感じてもらえたでしょうか?
私達の仕事、本当に大切だなぁと思います。
歌の技術を教えることはもちろんだけど、それ以上に音楽の素晴らしさ、楽しさ、喜びを伝えることは彼らの今後の人生にとってきっと生きてくると信じています。
みんながみんな演奏家になれるわけじゃない。でも、きっと音楽を勉強した4年間の記憶はDNAに刻み込まれて好い実を結んでほしいし、きっとそうなる。
この先日本がどうなっていくのか、世界はどうなるのか、わからない時代だからこそ、音楽を勉強しに来てくれてありがとう、って気持ち。
私は頼りない不良教員だけど、できる限りサポートしたいと思っていますよ。(あくまで出来る限りね(^_^;) )
入学おめでとう!